この記事は「定年後やってはいけない十戒」について書いてます。
定年後の退屈や失敗が心配なあなたに向けて、「やってはいけない十戒」が提唱される真意を解説します。実は仕事に紐づいた趣味や挑戦が落とし穴になることも。
本文では、幸福な高齢期を実現するポイントや、定年後やってはいけない十戒をわかりやすく紹介します。
さらに、退職後に本当に楽しめる趣味の見つけ方や、不幸になる思考パターンを回避するコツも盛り込みました。
- やってはいけない十戒とは?
- 定年後に不幸になる人の思考パターン
- 幸せに過ごすための4ステップ
- 趣味を見つける方法を解説
ぜひ最後までご覧ください。
定年後やってはいけない十戒が話題!?内容を確認
定年後には、やってはいけないとされる「十戒」があると話題になっています。これは元ソニー役員の著書「九十歳まで働く! こうすれば実現できる!」で提唱されています。
「九十歳まで働く!」Amazonのリンク
その内容は以下の10個です。
- 学校にいってはいけない
- 資格を取ってはいけない
- 語学の勉強をしてはいけない
- ジムに行ってはいけない
- 勝負事をしてはいけない
- 会社を創ってはいけない
- 本を書いてはいけない
- NPOに参加してはいけない
- 勲章をもらってはいけない
- 葬儀に行ってはいけない
という驚きのリストです。
もちろん言葉通りに受け止めるのではなく、定年後に何か新しいことを始める際に、リスクや年齢的な制約に注意したほうがいいという警鐘を鳴らしているわけです。
とはいえ、その真意は本を読んでぜひ確認してほしいところですが、ここでは大まかなイメージだけ押さえながら、本当に「やってはいけないこと」について考えていきます。
- 絶対にやってはいけないこと
- 不幸になる人の思考パターン
- とくに男性は悲惨なことが多い
- 退屈すぎて地獄
絶対にやってはいけないこと

先ほどの「十戒」は全部がすべて当てはまるとは限りませんが、定年後に絶対やらないほうがいいことも確かに存在します。
特に、趣味の域を超えてしまうような大きな挑戦は要注意です。なぜなら、定年後はやり直しがききにくくなるからです。
たとえば勝負事で大きく賭けに出てしまい負けが込むと、再起が難しいケースもありますし、資格取得を目指しても若い人との競争に打ち勝つのは現実的に厳しいことが多いです。
新たに起業や大規模な投資をするにも、予想外のリスクが高齢者には重くのしかかります。こうした「取り返しがきかない失敗」を防ぐ意味でも、定年後に大きな挑戦をする際は「本当にそこまでのリスクを負う必要があるのか」を冷静に判断するのが大切です。
不幸になる人の思考パターン

定年後に不幸だと感じてしまう人には、ある程度共通する思考パターンがあります。
代表的なのが、「完璧主義」「自己肯定感が低い」「将来のことを考えすぎる」の3つです。
完璧主義は現役時代に高い成果を出すのに役立ちますが、定年後は他人からの評価基準が曖昧になります。その結果、理想と現実のギャップに苦しんで自分を責めがちです。
また、自己肯定感が低いと何か新しいことを始めるときに自信を持てず、結局は挑戦を諦めてしまいやすいです。さらに、将来のことを考えすぎるあまり行動を起こせなくなると、楽しめるはずの時間も失ってしまいます。
こうした思考パターンが続くと、せっかく迎えたセカンドライフが不幸の入り口になりかねないのです。
とくに男性は悲惨なことが多い

バリバリ働いて一定の役職に就き、周囲から頼られる存在だった男性ほど、定年後に先ほどの不幸になる思考パターンに陥りやすいと言われます。
完璧主義で謙虚、先を見通す力があるというのは、仕事では高評価を得られますが、定年後には手放さないと苦しむことが多いのです。
さらに、40代・50代のころに「趣味があるから大丈夫」と安心している方も要注意です。ゴルフや飲み会など、仕事仲間とセットになって楽しんでいるケースがほとんどなので、会社とのつながりが途切れると、一気に退屈や虚しさを覚えることがあります。
「ゴルフ自体が好き」というよりは、実は仕事の愚痴を共有する場として楽しんでいた人も多いのではないでしょうか。そうなると、定年後は一緒にプレーする相手がいなくなり、本当の意味での趣味ではなかったと気づくわけです。
よくあるのが以下の2つです。
- 会社と紐づいたゴルフの落とし穴
- 飲み会は仕事の延長だった!?
具体的な例を紹介しますね。
会社と紐づいたゴルフの落とし穴
会社の付き合いで始めたゴルフは、成績を競い合いながら仕事の話や人間関係の愚痴を共有してストレス発散ができる「道具」として機能していたことが少なくありません。
なので、いざ会社を離れると、ゴルフをするメンバーがいなくなったり、仕事の悩みを話す相手もいなくなったりして、一気に面白味を失ってしまうのです。
現役時代は部下とのコミュニケーションや上司へのアピールの場としても使えたかもしれませんが、定年後にはそうした役割もなくなります。
結果として「やっぱりゴルフはつまらないかも」となり、せっかく道具や腕前をそろえていても長続きしないケースが多いです。もし本当にゴルフ自体が好きならば、会社外の仲間を見つけたり、純粋にスコアアップを目指す楽しさを再発見したりする工夫が大切です。
飲み会は仕事の延長だった?
社内や取引先との飲み会は、仕事仲間とのコミュニケーションを深める場でありながら、ある意味「仕事の延長」的な要素が大きかったりします。
上司への顔つなぎや部下との距離感調整など、ビジネスに不可欠なツールとして機能していたことも多いです。定年を迎えた途端にそうした役割が消えれば、昔の仲間同士でも共通の話題がなくなり、なんとなく会話が盛り上がらないこともしばしばです。
「飲むこと自体が好き」だと思っていても、実は仕事の愚痴や情報交換にこそ楽しさを見いだしていたのかもしれません。定年後も飲み会が続いている人なら、いま一度、自分がどういう話題を楽しんでいるのかを見つめ直すと、本当の意味でのコミュニケーションが続けやすくなります。
退屈すぎて地獄

前述のように、実は仕事や会社のつながりで成り立っていた趣味しかないと、定年後に急に退屈や孤独感が襲ってくることがあります。
一見すると自分が没頭していたゴルフや飲み会も、会社と紐づいていたから楽しかっただけであって、その要素がなくなるといまひとつ盛り上がれないのです。
すると「自分には本当の趣味がなかった」とショックを受け、なにをやっても物足りなさを感じる地獄のような退屈タイムに突入します。
しかし、これはまだ遅すぎるわけではありません。ここから新しい楽しみを見つけることだって可能ですし、自分が本当に好きなことを発見するチャンスでもあります。
そこで必要なのは、「退屈をどうやって埋めるか」を意識的に考え、行動に移していくことです。
具体的なアクション例を5つ紹介しておきますね。
- まずは、一度でも興味を持ったことをリストアップする
- 会社や仕事と関係なく楽しめた経験を思い出す
- 少額投資や習い事など、リスクを限定した挑戦をしてみる
- 自分の得意分野を思い切って教える立場になってみる
- 同年代や若い世代が集うコミュニティをのぞいてみる
上記のように行動を細かく分解し、リスクの少ない範囲で「試しにやってみる」ことが大切です。
「年だからもう遅い」と決めつけるのは本当にもったいないですし、意外な形で生きがいや仲間を得られるかもしれません。しかも小さなステップから始めれば、大失敗してもダメージは最小限に抑えられます。
そうして少しずつ「本当にやりたいこと」を探っていくのが、退屈地獄から抜け出す手がかりになるはずです。
定年後やってはいけない十戒から学ぶ、幸せに過ごす方法
「十戒」というインパクトあるタイトルは、定年後に大きく失敗しないよう注意を促す意味で参考になる反面、実は「何もやるな」という極端なメッセージではありません。
むしろ定年後に自分らしく生きるためには、年齢的・体力的なリスクを踏まえたうえで、ほどほどにチャレンジする姿勢が重要です。
失敗が致命的になりやすいからこそ、事前に知識や準備をしていれば安全に楽しめる選択肢はたくさんあります。趣味だと思っていたことが実は仕事ありきだったと気づいたら、本当に好きな部分を深堀りすればいいですし、まったく新しいことに挑戦するのも選択肢のひとつです。
ここからは、どうすれば幸せに過ごせるか、その具体的なステップや考え方を見ていきましょう。
- 人生を幸せに過ごしている人がやっている4ステップを紹介
- 勝ち組になる方法
- 暇つぶしには何をすべきかを紹介
- まとめ|定年後やってはいけない十戒の内容と真実
人生を幸せに過ごしている人がやっている4ステップを紹介

心理学者のジーン・コーエンは、中高年以降の発達段階として「再評価段階」「解放段階」「まとめ段階」「アンコール段階」の4つを唱えました。
まず「再評価段階」で、それまでの自分を振り返り、残り時間を意識することで「本当にやりたいこと」を見極めます。続く「解放段階」では、子育てや仕事の縛りから解放され、やりたい意欲が湧き出すのです。
そして「まとめ段階」で、やりたいことに熱中できる今の環境や支えてくれる人に感謝を抱き、人生を総括します。最後の「アンコール段階」では、まるでコンサートのアンコールのように、自分らしさを大切に、自由気ままに生きる姿が自然とにじみ出る状態になれます。
この4ステップは、人生の終盤をより豊かに過ごすためのガイドラインとしても役立ちます。
エイジングの4ステップの詳細
勝ち組になる方法

「勝ち組かどうかを決めるのは自分次第」と言ってしまえばそれまでですが、定年後に会社や仕事の肩書きがなくなっても、自分自身が心から楽しめる何かを見つけている人は、一般的に「勝ち組」と思われることが多いです。
それが趣味でも新しい仕事でもボランティアでも、自己肯定感を得られる活動なら何でもOKです。特に40代や50代のころからその準備をしておくとスムーズですが、今からでも遅くはありません。
大事なのは、手持ち無沙汰になったときに「これなら楽しいし、チャレンジしても平気」と思える選択肢を複数ストックしておくことです。
定年後は時間がたっぷりありますから、退屈を感じるかどうかは行動次第といえます。まずは小さな一歩から始めてみましょう。
暇つぶしには何をすべきかを紹介

趣味を探すなら、「自分がどの部分を楽しんでいるのか」を徹底的に分析するのがカギです。作業工程そのものが好きなのか、人とのコミュニケーションが好きなのかなどです。
さらに競馬が趣味の具体例を出すと、勝負のスリルを味わうのが好きな人、馬の血統を調べるのが好きな人、過去の戦歴やデータを読み解くのが好きな人では楽しみ方が大きく異なります。そのポイントさえ押さえれば、新しい趣味に転用しやすいのです。やってみたものの「あれ?つまらないな」と感じても、そこから原因を掘り下げることで、次の選択肢が広がるというわけです。
例えば以下のように転用すると失敗しづらくなります。
- 血統を調べるのが好きな人の場合
- データ分析や予想を組み立てるのが好きな人の場合
- コミュニケーションを通じて楽しみたい人向け
- 作業工程を楽しむクラフト型の人向け
- 成長感を得るために新スキルに挑戦したい人向け
ひとつづつ解説していきます。
血統を調べるのが好きな人向け
競馬などで馬の血統を細かく調べるのが楽しい人は、歴史や人物相関を見るのが好きなケースが多いです。
そういう方には、たとえばお城や史跡巡りがおすすめです。
城主や合戦の背景を知るだけでもワクワクしますし、誰が誰とつながっていたのか、人間関係をひもとくのが好きな人にとっては最高の趣味になります。
単に観光地を回るよりも深い視点で楽しめるので、友人や家族にも知識を披露できます。資料を読んだり、現地のガイドさんと交流したりと、社会とのつながりも感じられる点が魅力です。
歴史好きの仲間ができると、より一層充実感を得られますし、そのままサークルやボランティア活動に発展することも珍しくありません。
データ分析や予想を組み立てるのが好きな人向け
勝負事の中でも「過去の戦歴を見て勝敗を予想する」のが大好きな人は、論理的に分析するのが得意なタイプかもしれません。
そんな方には、スポーツ全般のデータ解析や、株や仮想通貨のチャートを小規模に楽しむのも一案です。ただし大きく投資するのはリスクが高いので、あくまで「統計やチャートを読む練習」くらいに留めるのがいいでしょう。
ほかにも、新しいレシピを考案したり、将棋の戦法を研究したり、「予想を組み立てる」要素があれば何でもワクワクできるはずです。
定年後の空いた時間を利用して、じっくり調べる楽しさを味わうのは、脳の活性化にも良い影響を与えてくれます。
コミュニケーションを通じて楽しみたい人向け
勝負事は二の次で、実は仲間とワイワイ過ごす時間こそが本当の楽しみだった人もいます。
そんな方には、地域のスポーツサークルや趣味の教室、オンラインコミュニティなどがおすすめです。会社のように“役職や上下関係”がなくても、同じ興味を持つ仲間同士で集まれば自然と会話も弾みます。
バーベキューやハイキングなどイベントを企画すれば、新たな人脈が生まれるかもしれません。
人との関わりを通じて「自分もまだまだ社会の一員なんだ」と実感できるので、自己肯定感のアップにもつながります。
作業工程を楽しむクラフト型の人向け
DIYや模型づくり、ガーデニングなど、手を動かしてコツコツ作業するのが好きな人には、クラフト系の趣味がおすすめです。
たとえばプラモデルなら、細かい部品を組み立てて色を塗るプロセスに没頭できますし、庭いじりなら季節ごとに変化を感じられて飽きにくいです。
結果の良し悪しよりも、作業自体が楽しいという人にとっては、完成までのプロセスに充実感があります。新しい工具や植物の知識を得ることも楽しいですし、完成品をSNSにアップすれば外部とのつながりも作れます。
自宅でのんびり取り組めるので、体力的に自信がなくなってきた方にも向いています。
成長感を得るために新スキルに挑戦したい人向け
何かを学習する過程自体が好きな人は、新しい語学や楽器、プログラミングなどに挑戦してみると面白いです。
ただし定年後に大きく成果を求めるとプレッシャーになりがちなので、「楽しみながら覚える」ことを優先しましょう。
語学スクールや地域の文化センターにはシニア向けのクラスがあり、同年代との交流も生まれやすいです。楽器演奏なら、音が出せる環境さえあれば自宅練習もできますし、オンラインレッスンを活用すれば最小限の移動で学べます。
何かしら習得できると自己肯定感も高まり、「自分はまだ成長できる」という実感が得られるので、日常にハリが生まれるはずです。


まとめ|定年後やってはいけない十戒の内容と真実
定年後の「やってはいけない十戒」は、何もするなという意味ではなく、年齢的に失敗のリスクが高いことや、実は会社や仕事あってこその趣味だった場合のギャップに注意せよという警鐘だと考えています。
自分が心から楽しめる活動を見つけることが、結局はいちばんの幸せにつながるのです。
ここまで読んで分かることを、以下に箇条書きでまとめます。
- 定年後の「十戒」はリスクを強調しているアドバイスです
- 大きく賭けに出ることは取り返しがきかない可能性が高いです
- 不幸になる思考パターンは完璧主義・自己肯定感の低さが影響大です
- 将来のことを考えすぎると行動を起こせなくなりがちです
- 男性は仕事で培った完璧さが裏目に出てつまずきやすいです
- ゴルフや飲み会も仕事とセットだから楽しめていた人が多いです
- 退屈地獄に陥らないためには自分本来の趣味を見つける必要があります
- データベースにある4ステップで再評価と解放を意識するのが重要です
- 40代や50代から趣味や仕事の選択肢を広げると定年後がラクです
- 暇つぶしを通じて自分を深掘りし、新たな生きがいを見つけましょう
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